菌は地球を救う♪

菌をこのなく愛するパン工房まひろの郁子です。

印鑰さんのお話会 vol.7で~す!

vol.6では、ゲノム編集についてでした!

印鑰智哉さんのお話会vol.6

 

vol.7では、日本の現状についてです。

 

年々増えている遺伝子組み換え作物の輸入

 

下記のグラフは日本へ輸入されるNon-GMOとうもろこしのグラフです。
食品用として輸入されているとうもろこしで
Non-GMOのものが、どんどん減っているのです。

 

輸入されている農作物の栽培状況推移を
データ化したものを農林水産省のサイトで見つけました。

遺伝子組み換え農作物の現状について(PDFファイル)

 

 

データを見ると輸入されているものの80~90%は遺伝子組み換えです。

 

なーんで、こんなに遺伝子組み換えの作物が日本に輸入されているの?
トウモロコシなんて季節のものしか食べないし
大豆も国産のものしか食べてないし
ナタネなんて、スーパーで見たことがない!

 

そんな風に思うかもしれません。

 

トウモロコシは、加工されてコーンシロップ(糖)になります。
それは安い発泡酒、チューハイ、ジュースなどで使われています。

 

他にも原材料表示を見てみると

デキストリンというカタカナ表示がよくあります。
これは、ジャガイモやトウモロコシのでんぷんを加工して
作られたものです。
原材料は輸入されたトウモロコシやジャガイモ。
当然、遺伝子組み換え作物です。
食品添加物ではなく食品扱いとなっています。

 

レシチンも原材料表記によく見られます。
アイスクリームや、マーガリン、お菓子などに多く使われています。
これは乳化剤の一つで、アブラナ、大豆、卵黄などから作られています。
原材料となる大豆は遺伝子組み換え作物です。

 

ナタネに関しては、サラダ油の原材料です。
こちらのサイトでは、はっきりと遺伝子組み換えを使っていると明記してます。

J-オイルミルズ

 

印鑰さんから聞いた話で一番衝撃だったのが

 

粉ミルクの原材料に遺伝子組み換え作物が使われていること!

 

 

粉ミルクを買っていたのなんて、16年くらい昔の話なので
原材料なんて見たことがなかった!

栄養バランスをよくするためというのもありますが
原材料を改めてみるとカタカナが多くて驚きます…。

 

粉ミルクの中に入っている主な材料で
遺伝子組み換えを使っているのが

デキストリン
大豆油
レシチン
大豆たんぱく
カノーラ油
ぶどう糖

など…

 

お母さんの全員が母乳が豊富に出るわけではありません。
私自身長女は粉ミルクで育てました。
出ないものは、粉ミルクに頼らなくちゃ仕方がないんです。

 

粉ミルクだからといって
母乳が出ないお母さんを責めるようなことがあってはいけないし
お母さん自身が自分を責めるようなことがあってもいけない!

 

これに関しては、本当にメーカーさん頼みになっていまいます。

 

 

各メーカーさんのサイトで

ご意見ご要望にNon-GMOの材料を!と書くことくらいしか
今の私には思いつかないのですが…

 

世界と比べた日本の状況

 

世界的に見て日本は断トツ一番です!

No.1!!!

遺伝子組み換え承認数が!!!(泣)

 

2015/11/1 2017/1/29 2018/1/2 2019/3/26
日本 214 232 309 318
米国 187 195 197 203
韓国 136 149 164 167
EU 86 95 99 107
フィリピン 86 88 88 90
中国 60 63 64 64
ブラジル 50 60 68 87
ロシア 23 23 24 24
インド 11 11 11 11

 

ISAAAのデータベースより(印鑰さん資料)

 

そして
さらに…

 

日本はグリホサートの残留許容量を大幅に緩和しています(泣)

改正前 改正後 変化
小麦 5 30 6倍
ひまわり 0.1 40 400倍
そば 0.2 30 150倍
サトウキビ 2 2
トウモロコシ 1 5 5倍
綿実 10 40 4倍
大豆 20 20
甜菜 0.2 15 75倍

単位 ppm

 

 

この背景には、収穫直前のグリホサート散布が原因とみられます。

 

 

グリホサートは、除草剤です。

「草が枯れる」ということで収穫前の手でとっていた草取りをなくすために使用し始めたのです。

 

メリットの一つは、コンバインで収穫する前に草を枯らして
収穫前の手でやる草取りを楽にするため。

 

他にも、未熟な大豆は枯れてしまうので選別が楽になる。

 

大豆の枯れ上がりが良くなり、収穫作業と乾燥にもプラスの効果が得られる。

 

生産者さんにとっては作業性を向上させるものですが
食品として口にする消費者にとってはどうなのでしょう。

 

収穫前の農薬散布(プレハーベスト)が国内でも広がれば
国産大豆の安全性を信じられなくなってしまいます。

 

日本の国民食でもある大豆。
お味噌、醤油、豆腐製品…それらが危険になるかも…

 

一般社団法人 農民連食品分析センター では
様々な分析をしてデータを公表しています。
またグリホサートの人体への残留検査も相談にのってくれるようです。
母乳、髪の毛、尿…など。

 

気になる情報が見れるかもしれません。
要チェック!

農民連食品分析センター

 

遺伝子組み換えじゃなくても
収穫前にグリホサートを散布しているのなら
遺伝子組み換えと同量のグリホサートが検出されたというデータもあります。

 

日本人がグリホサートを摂取する経路の断トツ一位が小麦です。
パン、パスタ、お菓子…
多くの日本人が口にする食材に含まれている危険性があります。

 

うーん
私が大好きなお菓子たち…
その多くからと思うと気持ちが暗くなりますね…

 

農薬と同時に国が大きく変わろうとしているのが種子の取り扱いです。

 

いま、種子があぶない

 

遺伝子組み換えの種子 + 農薬 + 化学肥料 → 利益

この公式で利益を得た多国籍企業の話があります。

 

農薬の危険性の拡大は
そのまま、種子の危険性の拡大に直結しています。

 

わずか数社の企業が提供する遺伝子組み換え種子しか
栽培できなくなったら?

 

その数社の売り出す農薬を使うしかなくなる。
土はやせほそり
作物を育てるために、さらに化学肥料をあたえる。

 

その結果、土は回復することなく劣化が進む…

 

恐ろしい負のスパイラルです。

 

そして、土が瀕死の状態になればなるほど
種子を独占した企業が儲かる。

 

独占してしまった企業は
種子の値段を思い通りに変えることができます。
もちろん農薬の値段も。

 

↓アメリカでの種子の値段の推移を表したグラフです。

 

↓こちらは、遺伝子組み換え種子(GMO)と
非遺伝子組み換え種子(Non-GMO)の価格の推移です。
見事な右肩上がり。
一番下の黄緑色の折れ線グラフはNon-GMOの種子の価格です。Non-GMOの種子のほうが安い!

 

この資料は
「京都大学経済学部 種子をめぐる攻防」で検索をすると
PDFファイルで確認することができます!

 

さらに心配とされることは
種子の多様性がなくなるということです。

 

日本各地では、その土地その土地で育てられ
守られてきた品種が数多くあります。

その多様性は、農家さんが自家採種をして守ってきたもの。
それができなくなる可能性が出てきました。

 

種子法、種苗法が変えられ
自家採種原則禁止の可能性が出てきたのです。

 

私たちが知らない間に国は動いています。
この流れが、素晴らしいものだとは到底思えないのです。

 

お金という数字や紙が沢山増えたとしても
土が滅び、国民が病人ばかりになってしまったら
国として成り立たないと思うんですが…

 

やっぱり知らなくちゃいけません。
そして知って声をあげなくちゃいけない!

 

かなり厳しい現在の日本の現状。
次回は、今の日本で出来ること!
これからを守るために!という話をレポートします。